Wednesday, September 9, 2015

ちゃんとした物を、ちゃんと作る。


今年度スタートした東京都中小企業振興公社の取り仕切るところの
東京の伝統工芸品の普及促進・製品開発プロジェクト。。。

ちょっと???

特に製品開発では、
指定外の物や、どう見ても伝統的な原材料でもなく、伝統的な技術や技法で作られているとは思われない物が紛れ込んでいる。というより、事業主体により選定されている。。。

これでは、長い間に消費者とともに
先人たちが努力して築き上げてきた『東京の伝統工芸品』への信頼を利用した、
偽物作りを支援することになるのではないかと危惧しています。

私たち職人は、これからの未来を築いていかなければならないのはもちろんのこと、同時に先人たちの伝統を守り受け継いでいく責務もあると思います。

今でも東京では多くの職人たちが、地道にコツコツと、より良い物を作るため、日々惜しみない努力をしてものづくりに励んでいます。
そんな真っ当な文化の後継者を踏み台にし、利用するようなことだけはやめていただきたい!!!

まずは、私自身が襟を正し、精進を続けなければなりません。
「ちゃんとした物を、ちゃんと作る」、、、パッとしない言葉かもしれませんが、
自分自身のモットーとしてこれからも、自分だけは正道を歩んでいきたいと考えます。

東京の伝統工芸品とは

東京の伝統工芸品は、長い年月を経て東京の風土と歴史の中で育まれ、時代を超えて受け継がれてきた伝統的な技術・技法により作られています。
伝統工芸品は、手作りの素朴な味わい、親しみやすさ、優れた機能性等が、大量生産される画一的な商品に比べて、私たちの生活に豊かさと潤いを与えてくれます。伝統工芸品は地域に根ざした地場産業として地域経済の発展に寄与するとともに、地域の文化を担う大きな役割を果たしています。
現在、40品目が東京都の伝統工芸品に指定されています。


東京都伝統工芸品の指定制度
 下記の要件を備える工芸品いついて、「東京都伝統工芸品産業振興協議会」の意見を聴いて、
知事が東京都伝統工芸品に指定しています。
・製造工程の主要部分が手工業的であること
・伝統的な技術又は技法により製造されるものであること
・伝統的に使用されてきた原材料により製造されるものであること
・都内において一定の数の物がその製造を行っていること

※ 組合の事務処理を行ったことを理由に東京桐たんすは、指定解除されました。真面目に仕事をしている事業者も切り捨て御免。一方で、指定も受けることすらできないような、自分一人でやっているクラフトや、各産地組合に加入しないいわゆるアウトサイダーには、指定伝統工芸品と同等に、伝統工芸品展、前出のプロジェクトなどの諸事業に参加が認められていること自体、違和感大です!

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